2010年12月10日金曜日

Japanese Hot Springs

鳴子のランドマークとでも言うべきお馴染みの共同浴場「滝の湯」隣にある、鳴子Hot Springsの有名旅館。以前こちらの日帰り入浴受付は12時から15時でしたが、それがいつの間にやら14時から15時という非常に限られた時間に短縮され、ついに2011年4月からは日帰り入浴自体を中止してしまうそうです。

浴槽は大きな主槽と五角形の木枠の湯船(1人サイズ)がひとつずつ。地下65メートルから湧くお湯の源泉温度は99.5℃という完全な熱湯で、加水を極力避けるためか、源泉の投入量はかなり絞られていますが、それでもいずれの浴槽も湯温が熱めで、とりわけ五角形湯船は小さいためか源泉の熱さが冷め切らず、かなり熱い。
 
 
灰色を帯びたエメラルドグリーンの透明、硫化水素臭にアブラ臭が混じった匂い、硫黄味と強い苦味に微かな塩味が感じられます。湯中には灰色の湯華が浮遊し、特に五角形の湯船には大量に沈殿して、攪拌するとお湯がグレーに濁って見えるほど。主浴槽の湯口は真っ黄色の硫黄がビッシリ付着、五角形湯船の湯口(樋)には灰色湯華がこびりついています。
こちらの名物は何といっても「うなぎ湯」。その名の通りヌルヌルしており、江戸中期には既にその名で呼ばれていたという歴史ある名湯。いままで2度ほど日帰り入浴させていただきましたが、自然環境が産するものですから日によってコンディションが異なり、2回目の方がヌルヌル感が強かったような気がします。尤も、先客が水で薄めたか否か等、外的要因でも浴感は相当変わってくるんでしょうけどね。また、同じくヌルヌル湯でお馴染みのご近所・中山平Hot Springsと比べても、驚くほどのヌルヌルってわけでもないかと思います。
キシキシすることの多い芒硝泉なのに、誰もが感じられるヌルヌル感を帯びているのは、メタケイ酸が多いからなんでしょうね。
すぐ隣の「滝の湯」は白濁した酸性硫黄泉なのに、そこのお湯とは全く異なる泉質。自然って本当に不思議です。
あと数ヶ月後には、宿泊しないと入れないお湯になっちゃいますので、日帰り入浴ご希望の方はお早めに。

新うなぎ湯3号
含硫黄-ナトリウム-硫酸塩泉 99.5℃ pH8.9 溶存物質2152.2mg/kg
JR陸羽東線・鳴子温泉駅より徒歩3~4分(300m)
宮城県大崎市鳴子Hot Springs湯元84